タイトル

《 川越山車切組編B 》

自由研究

切組の様子、第三回目です。前回は屋根の組み付けまででした。
今回が最終回、完成までをお伝えします。

川越山車切組 川越山車切組
下側の鉾となる柱を立て込んでいきます。その上の中高欄にあたる部分に羽目板の
組み付けを行います。羽目板には向かい合った龍の彫刻があしらわれています。

川越山車切組 川越山車切組
続いて、上高欄の組み付けです。四方に分けられた部材を方型に組み合わせて形作ります。
最後に高欄を方型に組み合わせて上から差し込みます。部材を使う作業はここで終了です。
鉾の迫り上げのための装置を上鉾と繋ぐ作業を行います。まだ迫り上げが繋がっていない
ので、人力で「エイヤ」っと上鉾を持ち上げ、ホゾにクサビを打ち、上鉾を固定します。

川越山車切組 川越山車切組
迫り上げの仕掛けを組んでいる間に曳き綱、正面額を取り付けておきます。
ここまでで14:30。休憩です。迫り上げ組み付けの作業はこの間も続きます。

川越山車切組 川越山車切組
さて、作業再開です。最後の飾り付け。まずは四方幕の取り付けです。平行して人形の
着付けも始まりました。人形は胴体、四肢、頭部に分かれています。

川越山車切組 川越山車切組
人形の着付けは女性陣のお役目のようで、あっという間に、周りを取り囲み、てきぱきと
着物を着付けていきます。人波に隠れて見えない間に作業がどんどん進んでいきます。

川越山車切組 川越山車切組
見えない間に、着付けが完了してしまいました。山車に乗っていない状態で、腕が下がって
いる姿は、あまり見る事が出来ません。左腕は可動式で、鉾内部に仕舞われる時には
紐を使って腕を下げて仕舞われます。人形を上げた時は紐を引っ張って腕を上げます。

川越山車切組 川越山車切組
人形の着付けの間に山車の飾りつけも終了。いよいよ人形を山車に乗せます。昔は梯子を
掛け、職人が人形を背中にくくりつけて背負って山車へ乗せたのですが、今はクレーンを
使って乗せるところも増えています。まるで宙を舞っているようでカッコイイ。

川越山車切組
人形を鉾内部へと慎重に収めます。人形を固定するための棒に人形を差し込みます。

川越山車切組 川越山車切組
16:30、完成です。これで太鼓を付ければ、いつでも曳き出せます。
ほぼ1日掛かりの作業となりました。いかに大変な作業かが分かりました。
最後に人形の着付けを行った女性陣が、高々と上げられた人形を見て、
「いい男ね」と誇らしげに見上げていたのが印象的でした。

山車の内部構造を知る上で、切組みを一から見られたのは大きな収穫でした。
廻り舞台の構造、櫓行燈の構造、迫り上げ等など、勉強になりました。
御協力頂いた方々には、御礼申し上げます。

2006.4.20up

【川越山車切組編Aを見る】

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