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自由研究

《 所沢市元幸町(元町東)山車落成式(昭和3年)と彫刻師 佐藤光重 》

佐藤光重の写真
 佐藤光重といえば、彫刻師として名高く、多くの作品を手がけている。これは、山車彫刻でも 同様で八王子市の山車に多くの作品を見ることが出来る。
 当HP取材範囲にも作品が現存しており、飯能市宮本町、所沢市元町東の山車に作品を見ることが できる。ともに正面懸魚に特徴的な作風の「巻鳳凰」が彫られ、一見して「佐藤光重作」と分かる。
 飯能市宮本町の山車は大正14年完成。所沢市元町東の山車は昭和3年の製作。ともに新調時の写真が 残され、製作当時の様子を知ることができるが、その内の一枚、元町東の山車新調時の写真を 「博史の昭和青春グラフィティー」「所沢ふるさと散歩」両HP管理人様を通じ、 関口達夫様所蔵のお写真の掲載の許可を頂けたので、ここに掲載させて頂いた。 ご協力頂きありがとうございました。
 新調時ならば、彫刻師として佐藤光重も式典に参加し記念写真に写っているのではないか?と 思ったのである。果たして?
まずは、ご覧頂こう。
所沢市元幸町(元町東)山車落成式(昭和3年)   写真所有者/関口達夫様
全体
 向かって右側の並びの前列奥に神職の方が写っておられるが、その隣に 1人だけ洋装の方がいらっしゃるのが見える。
拡大 拡大したのが、左の写真。和装の方がほとんどのこの写真では洋装のこの方がよく目立つ。
 この方が或いは…?
 そこで佐藤光重について詳しい相原悦夫氏の著書「彫刻師 佐藤光重」を参照してみることにする。 氏は佐藤光重について詳細に調べられ、その軌跡を豊富な写真資料とともに一冊にまとめられている。 その豊富な写真の中に昭和4年撮影の写真があった。見比べると、やはり、この方が佐藤光重その人 であるようだ。昭和4年の写真でも和装の中にあってお1人だけ洋装をされている。 こだわりの部分であったのかもしれない。
 自身の彫刻で飾られた山車を前に写る写真は大変貴重な物といえる。写真掲載にあたり、 ご尽力頂いた、「博史の昭和青春グラフィティー」「所沢ふるさと散歩」両HP管理人様をはじめ、 写真の掲載許可をくださった関口達夫様には厚く御礼申し上げます。

 最後に元町東の山車を飾る佐藤光重作の彫刻をとくとご覧あれ。

↓所沢市元町東山車の彫刻・懸魚の巻き鳳凰と鬼板の飛龍
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↓所沢市元町東山車の彫刻・脇障子と奥にチラリと見える火灯口の彫刻
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↓所沢市元町東山車の彫刻・向拝柱の昇り龍
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関連HP

博史の昭和青春グラフィティー 所沢ふるさと散歩

↑今回の古写真に御協力頂いたM様のHP。

元町東囃子連

↑今回ご紹介させて頂いた地元、元町東囃子連様のHP。

重松流祭囃子

↑所沢市の古写真はこちらのHPでも紹介されています。

2010.6.4up

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